祝いの席で定番の「スパークリングワイン」と「シャンパン」の違いとは

シャンパン

スパークリングワイン=発泡性ワインの総称

スパークリング
お祝いの席やパーティーシーンでの定番の飲み物と言えば、スパークリングワイン。華やかな気分になれて、口当たりが良くおいしいですよね。私も大好きです。

「それって、シャンパンじゃないの?」と思った方がいらっしゃるかもしれませんね。

シュワシュワとした泡がはじける発泡性のワインのことを、全部シャンパンだと思い込んでいる人は結構多いんですが、残念ながら違います。スパークリングワインは発泡性ワインの総称で、シャンパンはスパークリングワインの一種です。

この記事では、「スパークリングワイン」と「シャンパン」の違いについて、わかりやすく解説します。

シャンパン=フランスのシャンパーニュ地方で生産されたスパークリングワイン

シャンパンは、正式にはシャンパーニュと呼ばれ、フランスのシャンパーニュ地方で生産されたスパークリングワインの愛称です。スパークリングワイン全てがシャンパンというわけではありません。

ちなみに、シャンパーニュ地方で生産されるワインの約9割がスパークリングワインです。

シャンパンと名乗るには条件がある

シャンパンとは、「シャンパーニュ」の愛称です。シャンパンの基準はワイン法によって厳しく定められていて、フランスの最北に位置するシャンパーニュ地方で造られていることが最低条件。さらに地域だけでなく、ぶどう品種や製法に至るまで、厳しい条件があるんです。

  • フランスのシャンパーニュ地方のみで生産されること。
  • 原材料として使用できるのは、指定された特定の地域のぶどう品種のみ。
  •   主に、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3種。他にごくわずかながら、アルバンヌ、プティ・メリエ、ピノ・ブラン、ピノ・グリの使用も認められている。

  • シャンパーニュ方式(瓶内で二次発酵させ、瓶内で熟成させる)で造られていること
  •   瓶詰め後に最低15ヶ月、ヴィンテージ・シャンパンの場合は、最低3年間。

これらの条件をクリアしたスパークリングワインだけが、シャンパンを名乗ることが許されるのです。

シャンパンは、スパークリングワインの代名詞のような存在で、まさにスパークリングワインの中のスパークリングワイン、スパークリングワインの王様と言えるでしょう。

シャンパンと同じ製法で造られたスパークリングワイン

シャンパン
実は、世界にはシャンパン以外にも、シャンパンと同じシャンパーニュ製法(瓶内二次発酵方式)で造られた、品質が高くておいしいスパークリングワインがあります。
ここからは、その中でも特に有名なものを3つご紹介します。

スペイン産の「カヴァ」

「カヴァ」はシャンパンと同じシャンパーニュ製法で造られる、スペイン産のスパークリングワインです。イタリアの「プロセッコ」、フランスの「シャンパン」に次いで世界第3位の販売本数を誇る、世界3大スパークリングワインの1つとして人気があります。

「カヴァ(Cava)」とは、スペインのカタルーニャ語で「セラー」を意味する言葉で、ワインを熟成させるための洞窟(Cave)に由来して名づけられたと伝わっています。

カヴァに使われるぶどう品種は、白ぶどう5種(チャレッロ、マカベオ、パレリャーダ、シャルドネ、スビラ・パレン)と、黒ぶどう4種(ガルナッチャ、モナストレル、トレパ、ピノ・ノワール)で、計9品種が使用を認められています。

POINT

カヴァはシャンパンに比べてリーズナブルなので、日常的に楽しむのにピッタリです。
シャンパンの代用品として探している人は、シャルドネのブレンド比率が高いものを選ぶと、より近い味わいが楽しめるでしょう。

イタリア産の「フランチャコルタ」

フランチャコルタは、シャンパンと同じ瓶内二次発酵方式(メトド・クラッシコ製法)で造られるイタリア産の高級スパークリングワインです。イタリアの北部に位置するロンバルディア州にあるフランチャコルタ地方で造られています。

フランチャコルタで使用するぶどうは、シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ネーロ、エルバマットの4種類のみです。上質な味わいが手頃な価格で楽しめるとして、日本でも近年人気が高まっています。

ドイツ産の「ゼクト」

ゼクトは、スパークリングワインの消費量世界一を誇る、ドイツを代表する高品質なスパークリングワインです。

ゼクトには、下記の4つの製法が認められています。

  1. トラディショナル方式
  2. トランスファー方式
  3. シャルマ方式
  4. 田舎方式

シャンパンと同じ製法は、トラディショナル方式です。
ぶどう品種は、ピノ・ノワールやシャルドネの他、土着品種のエルプリングも使われています。

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